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作文
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作文の指導内容

作文というのは不思議な分野です。読書感想文、夏休みの思い出作文など、作文を書いた(もしくは書かされた)子は多いのにもかかわらず、その書き方を教えられる機会はあまりないからです。系統立てて教えられることもなく、ただ漫然と「書いてみましょう」と言われただけ、という経験のある保護者も多いのではないでしょうか。

苦しみながら子どもはがんばって書きます。しかし、何とか仕上げても、その後は「何これ?『~して楽しかった』だけで終わっているじゃないの。」「他にも書く材料はあるでしょう。」「話のあらすじだけで終わっているよ。」と、何が良い作文かという基準もわからないのに欠点を指摘される始末。これでは嫌いになっても仕方ありません。

泳ぎ方を教えてもいない子を「さあ向こうまで泳ぎなさい」とプールに投げ入れ、何とかたどり着いても「手足の動かし方が変だった」「息継ぎをしっかりしなさい」と指摘したらどうなりますか?その子はきっと水泳が嫌いになるでしょう。「とにかく書いてみなさい」という作文指導も同じです。

当塾では、小作文の作成から始めて苦手意識を軽減させ、その後に「型に沿って」書かせる練習を行っています。


基本理念は

①「読み手」を意識し、くわしく説明させる。
②「言葉探し」に頭を使わせて、表現を磨く。
③「伝わる文章」を書かせて、読解力向上につなげる。


書いた文はこちらで添削し、口頭でもアドバイスします。読む力と書く力はほぼ同じです。実際作文が上手な子は読解力も高い傾向があります。「基本的な文章力を高めたい」「入学試験で作文が求められる」など、それぞれの要望をヒアリングした上で指導します。

具体的な生徒の取り組みの一例

「作文への苦手意識が強い」A君(小5)

苦手意識が強い子は、最初は短文作成から行います。

例題
「歩みよる」(意見のちがいなどをゆずり合って調整する)という言葉を使って自由に短文を作りましょう。※以下の言葉を使っても良い→(話し合い・ようやく)


最初は、言葉をつなぎ合わせて作成できれば正解とします。たとえば、「話し合いのすえ、ようやく歩みよる。」といった単純なものでも最初だけは○を与えます。しかし、ここで終わってはいけません。「楽(ラク)」は何のためにもならないので、慣れてきたら少しずつ頭への負荷を重くします。

・自分で考えた言葉を付け加えさせる。
「次は、自分で考えた言葉を三つプラスして作りなさい。」と条件を加えます。するとこんな短文を作りました。
「何度も話し合いを重ね、お互いが歩みよった結果、ようやく問題は解決した。」

どんな言葉をプラスするかは状況に応じて変えていきます。「今回は名詞をプラス」「次回は形容詞をプラス」といった具合に変化していくと文のバリエーションも増えていきます。こうすると手抜きもできませんし、長めの文になるので文法力も鍛えられます。

さて、三つの言葉をプラスしたので最初より分かりやすくなりましたが、まだまだ輪郭がはっきりしませんね。ということは、思考もまだまだはっきりとしていないということです。文は、書き手の頭の中身がそのまま晒されます。「何度も話し合いを重ね、お互いが歩みよった結果、ようやく問題は解決した。」では、まだ細部のイメージがはっきりしていないので、そこを明らかにして説明させてみましょう。

・具体的な言葉を書かせる。
「言葉を三つ加えたおかげで、読んでいる人に伝わりやすくなったね。」と評価したあと、

①「何」について話し合ったのか。
②「お互い」とは誰と誰か。
③どんな「問題」が解決したのか。

を示してごらん、と具体的な言葉を書かせます。実際に実在する人物や身のまわりのものなどを入れてもいいよ、と付け加えると取り組みやすいでしょう。しばらくするとこんな短文を作りました。

「委員長のノリハル君を中心に、『学習発表会の出し物を何にするか』についてクラスで何度も話し合いを重ねた結果、意見が分かれていた男子と女子もようやく歩みよって協力し合うようになった。」

委員長のノリハル君、学習発表会、クラス、といった具体的な名詞を差し込むことで、イメージが広がり、読みやすい短文になりましたね。ちなみにこの文章は、A君が五分くらい一生懸命考えて作ってくれました。このレベルの文を作り上げるには少々時間がかかります。それは、「漠然としていて、相手に伝わりにくい文章のもと」を、「明確で、相手に伝わりやすい文章」に変換する作業を脳内で行っているからです。脳への負荷は相当なものですが、この練習を繰り返すとだんだんスピードはあがり、説明上手になります。

最後に、もう一つ条件を与えてみましょう。


・接続助詞を加えた文を作らせる。
接続助詞とは、前の文節と後の文節をくっつけて、前後の因果関係を示してくれる助詞です(専門的な説明は省略)。 たとえば「ば」「と」「ても(でも)」「けれど(けれども)」「が」「のに」「ので」「から」「し」「て(で)」「ながら」「たり(だり)」「ものの」「ところで」

これらを使うと、説明的な短文を作れます。次の文章を読んでください。

「体調は悪かったけれど、欠席すると他のメンバーに迷惑がかかるので、がんばってミーティングに参加した。」

接続助詞「けれど」と「ので」が前後の文章をつなげて、明確でわかりやすい短文になっています。接続助詞を使うと、因果関係を説明した文章ができあがるので、物語文の状況描写や心情を問う設問の訓練にもなります。

先ほどの「委員長のノリハル君を中心に、『学習発表会の出し物を何にするか』についてクラスで何度も話し合いを重ねた結果、意見が分かれていた男子と女子もようやく歩みよって協力し合うようになった。」は、既に完成された短文ですが、これに接続助詞を付け加えると、

例①(確定の順接「ので」、と並立の「し」を使った場合)
委員長のノリハル君を中心に、「学習発表会の出し物を何にするか」についてクラスで何度も話し合いを重ねた結果、意見が分かれていた男子と女子もようやく歩みよって協力し合うようになったので、本番も大成功だったし、男女間の仲も一層良くなった。

例②(確定の逆接「ものの」を使った場合)
委員長のノリハル君を中心に、「学習発表会の出し物を何にするか」についてクラスで何度も話し合いを重ねた結果、意見が分かれていた男子と女子もようやく歩みよって協力し合うようになったものの、本番に間に合うかどうかはまだわからなかった。

因果関係が示された、さらに長い文章になりましたね。小さな作文と言ってもいいでしょう。



「どうやって書き進めていいのかわからない」Bさん(小5)

小作文で苦手意識を軽減させ、次に「型に沿って」書かせる練習を行います。「型に沿って」とは、段落ごとに書く内容をある程度導いてあげること。たとえば「第一段落では○○について書き、第二段落では□□について、第三段落では××、第四段落でまとめよう。」と、方向性を示してあげるのですね。紹介した型の通りに書く練習をして、展開の仕方を吸収していけばよいでしょう。

今回は「主題提示型」を紹介します。これは最初に自分の主張を書き、その理由を説明し、最後に再主張してまとめる型。双括型とも呼ばれます。

流れは
①第一段落で自分の意見を提示し、
②第二段落でなぜそう考えたのかを具体例も交えながら理由を説明し、
③第三段落で意見を再主張し、まとめる。

主題提示型の場合は第二段落が最も重要です。自分自身の体験など、明確に説明できる具体例があればベスト。そういったものがない場合は例え話を考えさせてみましょう。

完成例「バレエが好き」(Bさん)
①私はバレエが大好きです。
②おどっているときは時間があっという間にすぎていくくらい楽しいし、本番で成功したときは嬉しくて胸がいっぱいになるからです。発表会の前は、練習時間が倍になったり、指導がきびしくなったりして苦しいときもあります。しかし、本番が終わった後のあの気持ちをまた味わいたいと頑張っています。
③3才から始めたバレエですが、これからもずっと続けていきたいです。それくらい私はバレエが大好きです。(199字)


①と③はほぼ同じ内容で、「まとめ」にあたる部分。②は、自分の体験をうまく使って詳しく説明しています。この型に沿って書くと、バレエが好きな理由がよくわかるし、一生懸命に取り組んでいる様子が伝わってきませんか?「まとめ」→「説明」→「まとめ」のサンドイッチ構造で最初と最後をしっかりと引き締め、「説明」は読み手に味わってもらう気持ちで詳しく書きましょう。

今回のように自分が体験した話を盛り込むと、リアリティが出て伝わりやすくなります。